路上排泄、通行人に中傷で強制入院
NY市の医療従事者訓練マニュアル
ニューヨーク市のアダムズ市長が昨年11月末に発表した「より多くの未治療の深刻な精神疾患患者を、強制的に入院させる」との新たな方針を踏まえて進められている医療従事者への訓練で使用されているマニュアルの内容の一部が明らかになった。政治専門サイトのポリティコが13日、報じた。
地下鉄のホームで脚の毛を剃る人、見えない相手とスパーリングする人、路上で排泄し、通行人に中傷を浴びせるホームレス女性・・・。新しく作成された医療従事者訓練マニュアルでは、こうした人は全員、自らの意思に反して病院に送られるべき精神疾患患者の例として挙げている。シャドーボクシングをする男性は他人に危害を加える可能性があり、中傷を叫ぶ女性はセルフネグレクトの兆候が強まり、自傷行為に及ぶ危険性があると分析される。いずれの例も、強制入院が適切である可能性があるとしている。
ポリティコは公文書公開請求により入手。市保健局とニューヨーク州精神衛生局が、臨床医を新基準に対応できるよう訓練するために作成したもので、強制入院を規定する州法の再教育とみなされている。市保健局によれば、昨年、新方針が発表されて以来、42人以上が強制入院させられた。ただ、その後の経過は明らかにされていない。市当局は現在、新方針に関する包括的なデータの公表を拒んでいる。
→ 最新のニュース一覧はこちら←