実験キット「ブルームーンボックス」が話題 科学教育に変革をもたらすか?
コロンビア大学2年生のサラ・サコビッツさん(19)はことし3月、学生寮の自室で子ども用の科学実験キットを宅配するビジネスを始めた。子どもたちの科学離れが進む今、「ブルームーンボックス」と名付けられたこの箱は、科学教育に変革をもたらすかもしれないと期待されている。
きっかけは、科学に興味を持ってもらおうと、友人のソハム・ダガさんの妹にサコビッツさんが実験キットを手作りして送ったことだった。これが評判となり次々注文が舞い込んだため、サコビッツさんはダガさんと共同で会社を興し、キットの宅配を始めたという。その後ブルームーンボックスは、インターネット経由で財源の提供や協力などを募るクラウドファンディングで1万6000ドル(約199万円)を集め、今では42の州から400件以上の注文を受けている。
キットの値段は1カ月なら25ドル、3カ月60ドル、6か月110ドル、12カ月210ドルで、毎月「化学爆発」や「ロケット工学」など違ったテーマのもと、絵本仕立ての説明書と実験道具一式が詰められた箱が届く仕組みだ。
多くの学校で予算が削減され、科学実験を授業に取り入れる機会が減っており、サコビッツさんは「このキットで科学を実際に体験し、将来専門に勉強する子どもが増えるきっかけになってほしい」と話している。