日本美術・写真の大型展覧会 JSギャラリー

 ジャパン・ソサエティー(JS)・ギャラリーは、10月9日〜来年1月10日まで、ヒューストン美術館の企画のもと、日本現代美術の形成過程における写真の役割を検証する大規模な展覧会「来るべき世界の為に:1968年から1979年における日本美術・写真における実験」を開催する。
 日本国外において、日本における現代アートの基盤を築いた重要な時期である70年代に焦点を当て深く掘り下げる初の展覧会。巡回先のニューヨークでは、JSギャラリーとニューヨーク大学グレイ・アート・ギャラリー(9月11日〜12月5日)との共同展示となり、300点余の写真、写真集、写真雑誌、絵画、彫刻、映像作品、写真を用いたインスタレーションなどが展示され、これらの作品の大半はニューヨークの美術館において初公開となる。JSギャラリーでの本展覧会では、そのさまざまな実験の痕跡を総勢19人のアーティストによる作品約200点から構成される。
 松本俊夫の実験映像「つぶれかかった右眼のために」(1968)、東松照明による新宿に共存したプロテスターとアングラ役者らを映し出す写真作品「おお、新宿」、森山大道による1969年に月刊雑誌「アサヒカメラ」の毎号に掲載された「アクシデント」シリーズから飲酒運転禁止ポスターを撮影した粒子の粗い写真作品など、当時の時代背景をリアルに写した作品の数々が展示される予定。
 料金は一般12ドル、シニア・学生10ドル、会員・16歳以下は無料。毎週金曜午後6時~9時は無料。また、同展覧会では日本語と英語両方の解説ツアーも行っている(展覧会入場チケット購入者は無料)。チケット購入はボックスオフィス(212―715―1258)まで。
日時:10月9日(金)~1月10日(日)
場所:JSギャラリー
   333 E 47th(bet 1st & 2nd Ave)