12日、東56丁目のピザ屋「ピッツァ・バイ・セルテ」が、夏の新メニューとして「Pic-a-Nika(ピック-ア-ニカ)」と名付けたピザを発売したところ、黒人を侮辱するネーミングだとして抗議が殺到、不買運動に発展し、店側は直ちにそのピザをメニューから削除するという騒ぎが起きていたことが分かった。
トッピングとして南部風フライドチキンやスイカ、ひまわりの種などがのったこのピザに、発売直後の12日から店側へ「人種差別的な名前だ」「黒人を侮辱している」といった内容の電話やメールが押し寄せた。翌13日には、市民グループ「ミリオンズ・マーチNYC」が、店前の路上で抗議のチラシを通行人に配布し不買運動を呼びかける事態となった。
この動きを受け、店側はフェイスブック上に一旦は「ピザの名前を“ピクニックピザ”に変更します」というメッセージをお詫びとともに掲載したが、その後ピザ自体をメニューから削除する決定をした。
同店のオーナーでシェフのエドワード・シルビア氏はDNAインフォの電話取材で「イタリア系の父親のなまりを思い浮かべ、夏のピクニックメニューとして考案したのであって、人種差別などでは毛頭ない。思慮が足りなかった。深くお詫びする」と述べた。また店側は、コミュニティの代表者に会い二度とこうしたメニューを出さないことを約束したという。