中国の習慣利用し結婚詐欺か 持参金と贈物の返還求め提訴

 婚約者に逃げられ、多額の結婚持参金と貴金属を持ち逃げされた中国系移民の男性がこのほど、その返却を求めマンハッタン区地方裁判所に提訴した。
 ダ・シュイチャンさん(30)は2014年2月、チャイナタウンで開かれた友人や家族との集まりでジ・ジュアンファン被告(31)と出会い、ほどなくして結婚の約束をした。新郎側から新婦側に結婚持参金を送るという2人の出身地である福建省の慣習に従い、同年5月、イーストブロードウェーの中華料理店で行われた婚約パーティーで、チャンさん一家は7万3000ドル(約900万円)の現金と1万7500ドル(約217万円)のカルティエのプラチナダイヤモンドリング、3万2500ドル(約400万円)相当の金のネックレスや指輪などを同被告に贈った。
 しかし、結婚式が目前に迫ったその4カ月後、突然同被告からの連絡が途絶え、婚約は解消となった。婚約解消後、チャンさんは同被告に対し再三にわたり、持参金および貴金属の返却を求めたが、同被告はこれに応じず、行方をくらませたという。
 チャンさんは、「被告は明らかに金銭をだまし取ることを企てていた」と主張している。結婚持参金の一部を負担したチャンさんの母、兄、叔母3人、叔父3人、祖母2人も、原告として名を連ねている。

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