マンハッタンで、奇妙な動きをする人を見かけたことはないだろうか。酔っぱらいや、麻薬で陶酔中の危ない人物だからではなく、人より頭1個分大きくて、なんだかスムーズに動く人。よく見ると、その人は、不思議なそして近未来の乗り物に乗っているのだった。その乗り物は、バランス電気スクーター、またはスマート電気スクーターと呼ばれているらしい。ここで思い出されるのは、映画「バック・トゥ・ザ・フューチャー パート2」に出てくるホバーボートである。
ことし2015年は、同映画で設定された“あったらいいな、できたらいいな、な未来”が実現している(はずの)年であることは有名だ。どうやら、いくつかのものは“追いついた”ようである。このホバーボートの実現はレクサス社が可能にしたし、ハンドルを握る必要がなく手を使わず、(この手を使わないというところがセグウェイに成し遂げられなかったところだ)スクーターのように移動したい人類の夢を叶えた。
この夢は、現在人々の手の届くところにあり、中国で作られていて、「AirWheel」だとか「Chic Smart」だとかの名前で手に入るようだ。値段は大体200から1500ドルで販売され、重さは9キロから13キロぐらい。車輪が1つと2つのタイプがあり、1回の充電で約64キロメートルほど走るらしい。
人類の祖先、アウストラロピテクスが直立二足歩行を始めて、早400万年。人類は、そろそろ自分の足で歩くのに飽きてきたのだろうか。