4月の電気料金値上げ、先送りへ

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共同通信
岸田文雄首相

 大手電力5社が申請している4月からの家庭向け料金の値上げ時期が、5月以降に先送りされる公算が大きくなったことが24日分かった。岸田文雄首相が値上げ幅を圧縮するため、厳格に審査するよう西村康稔経済産業相に指示した。政府は1月から2割程度の電気代抑制策を実施する一方、電力会社はこれを上回る3~4割程度の値上げを申請しており、政府は値上げ圧縮に加え追加の対策も検討する。

 東北、北陸、中国、四国、沖縄の5電力が4月の値上げを目指す中、首相は24日の「物価・賃金・生活総合対策本部」の会合で「4月という日程ありきでない」と指摘。値上げ審査を所管する西村氏に「厳格かつ丁寧な査定」を要求した。

 各社の値上げ申請では、経産省の有識者専門会合が、燃料の調達価格や人件費などが妥当かどうか審査中だ。燃料の輸入価格を押し上げる円安や、国際的な資源価格が申請時点より落ち着いていることを踏まえ、西村氏は圧縮幅を探る考え。