G7、対ロ軍事支援けん制

Published by
共同通信
記者会見する岸田首相=24日午後、首相官邸

 岸田文雄首相は、ロシアのウクライナ侵攻から1年を迎えた24日、官邸で記者会見し、先進7カ国(G7)として第三国によるロシアへの軍事支援の停止を呼びかける考えを表明した。ロシアへの武器提供の可能性が指摘されている中国を念頭にけん制した形。ロシアによる核兵器威嚇を非難し、77年間にわたる核不使用の歴史を継続すべきだと訴えた。同日夜には、G7首脳によるテレビ会議を開催した。ウクライナのゼレンスキー大統領を招待し連帯を示した。

 首相はG7で対ロ制裁強化を図ると強調。自身のウクライナ訪問について、安全確保や秘密保護の観点を踏まえ検討中だとした。G7会議終了後には首脳声明を発表。岸田氏が議長としてG7首脳会議を開くのは初めてとなる。

 首相は会見で「第三国によるロシアへの軍事支援が指摘されている」と言及した。中国の動向に関して情報収集と分析を進め、武器提供の停止に向け「G7をはじめとする関係国と連携し、第三国に明確なメッセージを発信する」と述べた。