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共同通信
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【ガジアンテプ(トルコ南部)共同】トルコ・シリア大地震の発生から27日で3週間。地震は両国で甚大な被害を広範囲にもたらした。復興への道のりは遠く被災者の疲労も深まっている。政府主導で被災者支援が進められるトルコと、内戦下で援助の行き届かない地域も多いシリアとの差が目立ってきた。
トルコ当局とシリア人権監視団(英国)の集計によると、死者は両国で5万1千人以上。トルコだけで4万4千人を上回った。行方不明者数は両国とも不明で、犠牲者はなお増える恐れがある。
世界保健機関(WHO)によると、被災者は両国で約2600万人。テントなどでの避難生活が続き、援助団体によると体調不良を訴える人が増えている。被災した子どもらの心のケアも課題となっている。
トルコ外務省によると、トルコには100を超える国が支援を申し出た。トルコ当局はがれきの撤去や、コンテナを使った仮設住宅の整備も進めている。一方、長引く内戦で国土が分断したシリアでは、特に北西部の反体制派地域で援助物資が被災者に行き渡らない状態が続いている。