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共同通信
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【北京共同】中国の第14期全国人民代表大会(全人代=国会)第1回会議が5日、北京の人民大会堂で開幕した。李克強首相の政府活動報告で2023年の国内総生産(GDP)成長率の政府目標を「5.0%前後」に設定した。習近平指導部は新型コロナウイルスで打撃を受けた経済の回復を図る方針だ。23年予算案で多額の国防費も計上。軍事力の増強を進める。
13日までの会期中、習国家主席の3選が確定する。李克強氏の後任首相に習氏側近で共産党序列2位の李強氏を選出する方針。昨年秋に共産党トップの総書記として異例の3期目入りを実現した習氏が強い権力を振るう新指導部が本格始動する。
22年の成長率は新型コロナに伴うロックダウン(都市封鎖)などが響き、政府目標の「5.5%前後」を大きく下回る3.0%にとどまった。習指導部は感染を徹底的に抑え込む「ゼロコロナ」政策を今年1月に正式終了した。市民生活の正常化や内需拡大により、経済を上向かせる。
党の政府に対する指導強化を目的とした国家機構改革も打ち出される見通し。