3日夜、現在クイーンズ区フラッシングメドウのUSTAナショナルテニスセンターで開催中の、全米オープンテニスの試合中にドローンが進入し、客席に落下して大破する事件が起きた。落下した客席部分は当時無人だったため、けが人は出ていない。事件を受け、ニューヨーク市警察(NYPD)は同日、ニューヨーク市の教師、ダニエル・バーレー(26)を危険行為罪などで逮捕した。
その日の最後の試合となる、イタリアのフラビィア・ペネッタ、ルーマニアのモニカ・ニクレスク戦が行われていた午後8時半ごろ、試合会場の1つ、ルイ・アームストロングスタジアムの客席にドローンが落下した。ペネッタ選手は、取材に対し「何かが飛ぶ音が聞こえ、それがアリーナを横切ったのは分かったが、最初は何か分からず恐怖を感じた。落下してすぐの大きな音に爆弾かもしれないとも思った」と述べている。すぐに警備が駆けつけたが、試合が中断されたのはわずかな時間だったという。
公園など指定されたエリア以外で、ドローンを飛行させることをニューヨーク市は禁じている。昨年の同大会でも、ドローンを飛ばした映画製作者の男性が逮捕されていた。過去の教訓は活かされていなかったようだ。
大会の主催者である全米テニス協会と警察の発表によると、責任の所在を追究すべく現在も詳しい捜査が進められているという。