英政府批判でリネカー氏降板

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共同通信
英中部レスターの試合会場に到着したゲーリー・リネカー氏=11日(ロイター=共同)

 【ロンドン共同】サッカー元イングランド代表のゲーリー・リネカー氏が英政府の移民政策をツイッターで批判し、公共放送BBCの人気サッカー番組の司会を降板させられた。BBCは「公平性に関する指針違反」と判断したと説明するが「政府の圧力に屈した」との批判が噴出。リネカー氏に連帯を示す解説者らが番組出演を拒否するなど物議を醸している。

 英政府は7日、英仏海峡を小型ボートで渡って密入国した移民らを強制的に追放することを柱とした新法案を発表。リネカー氏はツイッターで、政府の論理はナチス・ドイツをほうふつとさせ「最も弱い者に向けられた残酷な法案だ」とこき下ろした。

 リネカー氏の投稿に対し、与党保守党の一部議員らが反発。BBCは10日「政治的な問題や論争で偏った立場を取るべきではない」と指摘し、ソーシャルメディアに関する公平性について定めた指針に違反したとして、リネカー氏が番組の司会から当面「身を引く」と明らかにした。