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共同通信
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国立がん研究センターは15日、専門的な治療をする全国のがん診療連携拠点病院などで、2014~15年にがんと診断された人の5年後の生存率が66.2%だったとの集計結果を発表した。発表は8回目で、今回から「ネット・サバイバル」という算出法を採用。前回までの集計と単純に比較できなくなったが、担当者は「より正確な数字になった」と説明した。少しずつ改善している傾向は変わらないという。
従来は、原因を問わず亡くなった全ての人から、がん以外の原因による死亡を除く方法で間接的に生存率を推計しており、高齢者に多いがんでは実際よりも高くなっている可能性があった。
ネット・サバイバルは、患者一人一人が、がんによって亡くなる確率を推計して平均値を出す。がんの影響を直接的に計算でき、国際的に普及している手法。
計447施設、約94万人分の「院内がん登録」データから集計した。がんの種類別の傾向はこれまでと大きくは変わっていない。前立腺がんが95.1%、女性の乳がんが91.6%と高く、小細胞肺がんは11.5%、膵臓がんは12.7%と低い。
データは、同センターのウェブサイト「がん情報サービス」で公開。