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共同通信
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【ハンブルク共同】欧州中央銀行(ECB)は16日の理事会で、主要政策金利を0.5%引き上げ年3.5%にすると決めた。0.5%の利上げ幅は前回会合で事実上示していた規模で、利上げは6会合連続となる。
シリコンバレー銀行(SVB)など米銀行の破綻が相次ぎ、スイスの金融大手クレディ・スイスの経営不安が高まる中でも、記録的なインフレの抑制に取り組む姿勢を打ち出した。
SVBの破綻後に主要中銀が政策決定を下すのは初めて。米連邦準備制度理事会(FRB)が開く連邦公開市場委員会(FOMC)を21~22日に控えており、ECBが先行してどのように対応するかが注目されていた。
ECBは最新のインフレ率の見通しも示した。2023年は5.3%、24年は2.9%、25年は2.1%と予測し、ラガルド総裁は「ひどく高い状態が長く続くと予想される」と明記した。
ECBは2月の理事会で0.5%の大幅利上げを決め、3月会合でも継続するとの考えを示していた。急速な金融引き締めは景気を冷え込ませる恐れがあるが、物価高への対応を優先させた。