死亡事件でさらに10人の逮捕者 男子学生社交クラブ入会儀式

 ペンシルベニア州当局は21日、2013年に起きた男子学生の社交クラブ「パイ・デルタ・ファイ」の新入会員死亡事件で、新たに10人の逮捕者が出たことを明らかにした。同事件に関する逮捕者はこれで37人となった。
 バルーチカレッジの1年生だったチョン・マイケル・デンさん(当時19)は同年、同州ポコノ山にある借家で「グラス・シーリング(目に見えない障害)」と呼ばれる、同クラブに入会するための儀式に参加していた。この儀式は、目隠しをして重りを入れたバックパックを背負わされた新入会員が、先輩会員から暴行を受けこれに耐えるというもの。デンさんは暴行に抵抗したため、1人だけさらなる暴行を受け脳に致命傷を負い死亡した。
 ポコノ山管区警察署長クリス・ワグナー氏によると、新たに逮捕された10人は全てニューヨーク市またはロングアイランドの出身だといい、逮捕妨害、しごき、共同謀議などの罪で起訴された。
 クイーンズ区選出の民主党連邦下院議員グレース・メン氏の弟で、事件当時同クラブの全国会長だったアンディー・メン被告は先に逮捕されており、先週同じ罪状で起訴された。同被告の携帯電話からは「彼が生き返ることを神に祈る」、「誰にも知られてはならない」との削除された送信済みメッセージが見つかっており、同被告が隠ぺいの指揮をとったものとみられている。