ニューヨーク市警察(NYPD)は23日夜、ブロンクス区イーストブロンクスで米麻薬取締局(DEA)および米国土安全保障省(DHS)の協力を得た大規模な強制捜査を合同で行い、200万個の合成大麻「K2」を押収した。
押収されたK2は、およそ1000万ドル(約12億円)相当に上るという。連邦裁判所は先週、市内5区でK2の流通に関わっている10の麻薬組織を起訴したが、今回の摘発はその一環である。
市では、K2を使用または販売すること自体は違法ではないが、合成化合物の輸入を禁じる連邦法に違反するとして、起訴に持ち込んだ。米連邦検事プリート・バララ氏によると、別名「スパイス」とも呼ばれるこの合成大麻は、大麻と同様の陶酔作用をもたらすが、人体にとって大変危険で、緊急治療室に搬送されたり死亡したりする例が数多く報告されているという。
K2は主に中国産で、多様な化学薬品を葉に噴霧することにより作られており、乾燥したものをカラフルなロゴ入りの小さなパッケージに入れ、「ブラック・ジャイアント」や「ギークド・アップ」、「スクービー・スナックス」など、印象的なブランドネームがついて売られている。
市議会議長のメリッサ・マーク=ビベリト氏は、K2の販売を違法とし、最高1年間の実刑を科す条例案を提出している。