ウクライナを「切れ目なく支援」

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共同通信
記者会見する岸田首相(左)とウクライナのゼレンスキー大統領=21日、キーウ(共同)

 岸田文雄首相は21日、ウクライナの首都キーウ(キエフ)でゼレンスキー大統領と会談し、エネルギー分野などで新たに4億7千万ドル(約620億円)の無償支援を供与すると表明した。「日本ならではの形で切れ目なく支える」と強調。5月の先進7カ国首脳会議(G7広島サミット)へのオンライン出席を招待し、ゼレンスキー氏は応じた。機密情報の交換を可能にする2国間の「情報保護協定」締結に向けた調整開始で合意した。

 首相は、北大西洋条約機構(NATO)の基金を通じた殺傷能力のない装備品3千万ドル相当の提供も伝達。両氏は2国間関係を「特別なグローバルパートナーシップ」に格上げする方針で一致した。

 昨年2月の侵攻開始後、首相のウクライナ訪問は初めて。首相は今回の電撃訪問中、民間人多数が虐殺されたキーウ近郊のブチャを訪ねた。

 訪問を終えた首相が乗ったとみられる列車は21日夜、キーウを出発した。滞在時間は8時間余りだった。22日にポーランド入りし、首都ワルシャワでモラウィエツキ首相との会談に臨む。23日朝に帰国予定だ。