土地の利用は品行方正に 教会が敷地の一部をリース
ブルックリン区の聖ピーター・アンド・ポール教会がこのほど、負債の返済に充てるため敷地の一部を不動産開発業者を通しリースにすることに決めたが、土地の利用にあたっては教義に背く行為を禁止するという条件がリースの契約条項に含まれていることが分かった。
不動産開発業のウォーターマーク・キャピタルグループは、同土地をリースし集合住宅を建設する予定だが、契約条項には人工妊娠・中絶、受胎調節、安楽死、肝細胞研究、ポルノに関わるいかなる行為も禁止する旨と、違反した場合には訴訟の対象となることが明記されている。さらにそのリース条項によると、教会側は建設される建物のデザインについて、承認過程に関わる権利を与えられており、隣接する教会と協調性のある外観となるよう同社に求めているという。
同教会は信者数の減少から経済的に大変苦しく、現在45万ドル(約5400万円)の負債を抱えており、その返済に充てる目的で土地のリースに踏み切った。今後10年間は毎年210万ドル(約2億5000万円)、その後は土地評価額の7%がリース料として教会へ支払われる。
同区では、このような負債を抱えた教会の土地が既にいくつも住宅に変わっている。