1世紀前の水道管が限界に 水道インフラ整備に2兆円超
ニューヨーク州では水道管の老朽化が進み、膨大な費用をかけた水道インフラ整備の必要に迫られているという。
同州の市や町の地下に張り巡らされた水道管は、1世紀以上前のものや耐久性の限界に近づいたものが多く、かなりの早さで劣化が進んでいるという。昨年シラキュース市では約400本、エリー郡では1453本の水道管が破損。またニューヨーク市では513本の水道管が破損し、処理済み水の約20%が蛇口に届くまでに水道管から漏れている状態だという。
米環境保護庁(EPA)は、ニューヨーク州は今後20年間に古い水道管の取り換え費用として220億ドル(約2兆6000億円)が必要になると推定しているが、州の予測はこれを上回る390億ドル(約4兆7000億円)を打ち出している。
古い鋳鉄管は頑丈で、状態が良ければ1世紀でも持ちこたえるというが、土壌の状態や冬季の凍結融解の影響で、同州では金属の劣化が早いという。業界団体は、早急に対応しなければ将来的にさらなる故障や破損が生じ、サービスや交通、商業の途絶を引き起こすことになると警告している。