JOC竹田氏、資金受領せず

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共同通信
竹田恒和氏

 東京五輪・パラリンピックを巡る汚職事件で、大会組織委員会元理事の高橋治之被告(78)=受託収賄罪で起訴=と共謀し、計約2700万円を受け取ったとして、収賄罪に問われたコンサルタント会社の元代表松井譲二被告(75)の初公判が28日、東京地裁(安永健次裁判長)で開かれた。検察側によると、松井被告が日本オリンピック委員会(JOC)の竹田恒和前会長(75)に受領金の一部を渡そうとしたが、竹田氏は受け取らなかった。

 松井被告は起訴内容について「間違いありません」と認めた。

 高橋、松井の両被告、竹田氏は慶応の同窓。検察側の冒頭陳述によると、両被告は松井被告が代表を務めていた会社「アミューズ」(解散)の口座を、東京五輪関連の商取引に使うことで合意した。高橋被告は松井被告に「俺がいろいろ取ってくるから期待していろよ」と話し、入金分について「現金で出せるか」と持ちかけた。

 松井被告は、高橋被告と竹田氏のために現金で五百数十万円ずつ用意したことがあったが、高橋被告だけが受け取った。