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共同通信
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立憲民主党は30日の衆院憲法審査会で、緊急事態時の国会議員任期延長について、参院の緊急集会では対応できないと明確になれば議論すべきだと表明した。憲法学者の見解を踏まえた検討が必要だとして、参考人質疑を要求。武力攻撃や大災害時に、内閣に権限を集中させる「緊急事態条項」の概念そのものは、不要とも強調した。
自民党や日本維新の会など5党派が任期延長の具体的な内容を中心に討議を展開。立民は拙速に進めることに反対している。
憲法審で立民の奥野総一郎氏は、任期延長の前提となる選挙実施が長期間困難な事態に関し、憲法には対処法が明示されていないと指摘。有識者への意見聴取や参院憲法審との合同議論で、解釈や国会法改正でも緊急集会で対応できないと判断できれば、任期延長の論議に入るべきだとした。
内閣に対して、緊急時に国会の賛成が必要な法律に代わる「緊急政令」制定の権限を付与させる自民案については「憲法に規定する必要はない」と語った。公明党の吉田宣弘氏も不要とした。