今月5日クラシファイド情報ウェブサイト「クレイグズリスト」に、落書きだらけの汚いトイレが賃貸物件として掲載され、問い合わせが殺到したという。これを受け、できるだけ安い物件を探そうとするニューヨーカーの実態が浮き彫りになっている。
ローワーイーストサイドのバーテンダー、アラーナ・レアリさんが同ウェブサイトに掲載した物件は「家賃1週間30ドルのヒップアーティスト・ロフト」というもの。このロフト、実は自身が勤めるバー「ローカル138」のトイレで、彼女は冗談でこの“物件”を「窓、ドア、専用トイレ付きで、ニューヨークのストリートアート風の壁紙で装飾」という説明文とともに同ウェブサイトに掲載したという。
驚くことに、この物件に対しテキサス州から引っ越したばかりで安い物件を探しているという人や、「自分にはぴったりの物件だ。詳細を教えてくれないか」というニューヨーク大学の学生など、多くの人からの問い合せメールが押し寄せた。
中には冗談だということにすぐ気付いたという人もいるが、自身も5年前にマンハッタン区に引っ越した際に物件探しに苦労したというレアリさんは、改めてその困難さを実感したと述べている。