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共同通信
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環太平洋連携協定(TPP)に参加する日本など11カ国は31日の閣僚会合で英国加盟に合意し、自由貿易圏の拡大を歓迎する声明を発表した。太平洋地域中心だったTPPは欧州地域に広がる。今後は加盟申請した中国と台湾への対応が焦点となるが、難航は必至だ。日本が復帰を働きかける米国も関心は低く、英国に続く大型加盟は当面見通せない。
2018年に協定が発効して以降、新規加盟は初めて。7月に開催予定の定例の閣僚会合で承認する見通し。参加国は閣僚声明で「自由貿易や経済統合をさらに促進していく」と指摘した。
TPPは、関税撤廃や知的財産などの統一的ルールに基づき自由貿易を推進する枠組み。中国は21年9月に加盟を申請したが、高水準のルールを順守するのは難しい。加盟には全会一致の承認が必要で、日本は慎重な立場を取っているため交渉入りさえ見通せない。