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共同通信
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【ニューヨーク共同】国連安全保障理事会は3月31日、ロシアがベラルーシに戦術核兵器を配備する計画に関する緊急公開会合を開いた。核保有国として「無責任だ」との非難が英仏や日本から噴出。米国はウクライナ支援の抑止狙いだと訴えた。ロシアが常任理事国として拒否権を持つため、決議や声明の採択など安保理として一致した対応は取れなかった。
欧米のウクライナへの兵器供与に反発し、ベラルーシへの戦術核配備を決めたロシアと欧米との対立が国連の舞台でも深まった。米国のウッド国連次席大使はベラルーシに核兵器を配備する正当な理由はないとし「ロシアはウクライナが防衛能力を持つことを嫌がっている」と述べた。
日本の石兼公博国連大使は「ロシアによる核の脅しを容認しない」と訴え、唯一の戦争被爆国として「核兵器のない世界」を目指す立場を強調した。
ロシアのネベンジャ国連大使は米国が欧州の同盟国に核兵器を配備し、核拡散防止条約(NPT)に違反してきたと主張した。