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共同通信
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【北京共同】林芳正外相は2日、中国・北京で秦剛国務委員兼外相と会談する。「建設的かつ安定的な関係」構築に向け、あらゆるレベルで緊密な意思疎通を続けていく方針を確認する。両氏の対面会談は初めて。林氏は午後、中国外交担当トップの王毅共産党政治局員とも面会する予定だ。
林氏は、習近平国家主席に次ぐナンバー2で3月に就任した李強首相との面会も調整している。
林氏は外相会談で、3月に北京で中国当局に拘束されたアステラス製薬現地法人の日本人男性幹部の早期解放を強く求める。沖縄県・尖閣諸島や台湾周辺での中国の軍事活動について懸念を伝達。台湾海峡の平和と安定の重要性を指摘する考えだ。
ロシアによるウクライナ侵攻を巡っては、習氏による最近のモスクワ訪問とプーチン大統領との会談を踏まえ、国際法に基づく責任ある役割を中国が果たすよう求める見通しだ。
林、秦両氏は、日中両国の防衛当局幹部間を直結するホットライン(専用回線)の設置完了を受け、不測の衝突回避に向け着実な運用を申し合わせるとみられる。