産油国366万バレル大幅減産

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共同通信
NY原油相場の推移(22年8月~)

 【ロンドン共同】主要産油国で構成する石油輸出国機構(OPEC)プラスは3日、昨年11月に始めた日量200万バレルの原油の協調減産を継続する方針を発表した。サウジアラビアなどが5月から年末まで自主的に日量116万バレル減らし、ロシアも50万バレル減産すると確認。全体の減産量は366万バレルと世界需要の4%弱に相当する。下落傾向にあった原油相場の反転上昇を狙う。

 サウジは2日に追加の自主減産を発表し、これを受け原油先物相場はニューヨーク市場で一時約2カ月ぶりの高値に急騰。3日も1バレル=80ドル近辺で推移した。東京市場も約1カ月ぶりの高値を付けた。日本を含め、沈静化の兆しが見えてきた各国の物価が再び上昇圧力を強める恐れがある。バイデン米政権は「市場の不確実さを踏まえると、現時点での減産は望ましくない」との声明を出した。

 自主減産にはサウジのほか、アラブ首長国連邦(UAE)やイラクなど一部の産油国も加わる。ロシアは3月から6月まで実施予定だった日量50万バレルの自主的な追加減産を年末まで続ける。

ウィーンのOPEC本部(AP=共同)