チャットGPT、規制拡大も

Published by
共同通信
チャットGPTと開発元の米オープンAIのロゴ=2月3日(ロイター=共同)

 人工知能(AI)を活用した対話型ソフト「チャットGPT」を規制する動きが世界で広がっている。イタリアが先月、一時的な使用禁止に踏み切ったのに続き、ドイツやフランスでも規制論が浮上。作成された論文を盗作扱いする米科学誌もある。開発元の米オープンAIは対応に追われている。

 質問すると自然な文章を作成して回答するチャットGPTは、資料やメール作成、データ収集などを効率化できるとして企業の間でも導入へ期待が高まっている。

 AP通信によると、イタリアでは利用者のインターネット上のやりとりなどが他の利用者に公開され、プライバシー侵害などへの懸念から規制当局が禁止に踏み切った。

 チャットGPTが回答の精度を上げるために本人の同意なく大量のデータを収集することは、EUの「一般データ保護規則(GDPR)」違反だと指摘される。

 チャットGPTを論文に活用する事例も出ているが、科学雑誌サイエンスはチャットGPTが作成した論文は「盗作」だとして認めない考えを示している。(共同)