2012年10月29日、ニュージャージーとニューヨーク州にハリケーン・サンディが上陸してから、3年。丸3年たった今でも、サンディの残した被害は予想以上に大きいようだ。ニューヨーク市が大きな雨雲に包まれた28日から一晩明けた29日、ニューヨーク州都市交通局(MTA)は1番線マンハッタン区のサウスフェリー駅を今後9カ月にわたり、閉鎖することを発表した。
閉鎖するのは、5億4500万ドル(およそ6600億円)かけてオープンさせ、わずか数カ月で壊滅的な被害を受けた駅施設。主に出入り口付近になるという。修理には数年はかかるとみられていたため、MTAは、110歳にもなる古い駅をピンチヒッターとして使用せざるを得なかった。この古い駅は、プラットホームに5車両しか停めることができない非常に小さいもので、運行するためには苦労したという。
この修理では、サンディによる被害を修復するだけでなく、今後同レベルかそれ以上の台風の被害に見舞われることを想定して対策がとられる。水際に立つ建物だけに特別な対処が必要となり、新しいテクノロジー技術も積極的に取り入れていく構えだ。
閉鎖されている間、同駅を利用する乗客は向かいの通りにあるスタテン島フェリーのビルの一部から入る必要がある。
MTAは、この閉鎖と工事を来年8月までに終える予定だが、完工および新しい駅のお披露目は、2017年を予定している。