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共同通信
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11日の閣議で報告された2023年版外交青書は、ロシアのウクライナ侵攻などを踏まえ「国際社会は歴史の転換期にある」と強調した。米国と中国による覇権争いを念頭に「対立や競争と協力の様相が複雑に絡み合う状況」とも指摘。核軍縮では「核兵器のない世界」の実現を目指し、世界屈指の核戦力を保有する米国と連携を図る考えを明記した。
歴史の転換期とする理由に関し(1)世界経済のグローバル化を背景とした先進国内部での格差拡大(2)中国を含む新興国・途上国の台頭(3)各国の利害関係の複雑化―などを列挙。グローバル化の進展に伴い「もはや完全なデカップリング(経済切り離し)が可能な状況にはない」と記した。