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共同通信
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観測史上初めて震度7を2回記録し、熊本、大分両県で計276人が犠牲となった2016年4月の熊本地震は14日、最初の激震「前震」から7年となり、熊本県庁で追悼式が開かれた。遺族代表は「地震から学んだことを忘れない」と誓った。
今年3月に仮設住宅の提供が終了。一方で県内の災害公営住宅には地震で被災した少なくとも約1300世帯以上(3月末現在)が身を寄せる。入居者の孤独死も確認されており、継続的な支援が求められている。
式の冒頭、遺族や蒲島郁夫知事らが黙とうした。主婦冨永真由美さん(64)=熊本市=は、避難中に体調を崩した母津崎操さん=当時(89)=を亡くした。17年の第1回追悼式に続いて遺族代表を務め「今ある命に感謝し、何かの形で世の中にお返ししていくことが、一人一人に託された使命だ」と訴えた。
蒲島氏は式辞で「誰ひとり取り残さないという決意の下、寄り添いながら支援を続けていく」と述べた。
震度7を2回記録した熊本県益城町では、仮設庁舎で職員らが黙とう。西村博則町長らが献花台に花を手向けた。