シングルス、ダブルスともに世界ランキング自己最高1位を誇るプロテニス界の女王、セリーナ・ウィリアムズ(34)が4日、自身のスマートフォンを持ち去った男を自らの手で捕まえたとフェイスブックで明かした。
事件は3日に起こった。友人らしき男性とレストランで中華料理を楽しんでいたところ、彼らのテーブルの前にジャケットを片手に持った男がやって来た。この店の客か、トイレでも待っているのか、何か怪しいと勘が働いたセリーナは視界の隅で男の行動を監視した。すると男はテーブルの上に置いてあったセリーナのスマートフォンをサッと奪い、その場から立ち去った。
「オーマイガッ! あの男が私のスマホを盗んだ!」ととっさに叫んだというセリーナは、店の外に出た男を走って追跡。さすがはグランドスラム達成経験をもつ現役トッププレーヤー、すぐさま男に追いつくと、落ち着いた口調で「〝間違えて〟私のスマートフォンを持っていってないかしら?」と問いかけた。
答えに詰まった男はしばらく黙り込んだ後、「分かるだろう、店は混んでいたし、他人のスマートフォンを持ってきてしまったに違いない」などと呼び出し音が鳴っているセリーナの電話を握りしめたまま苦しい言い訳をしたという。怒りをぶつけず〝間違えて〟という表現で事件を解決するなんて、あっぱれ!
姉のヴィーナスとともに女子テニス界にパワーテニスを持ち込んだセリーナだが、今回の件に関してはパワーではなくスマートさで勝利を収めた。一流スポーツ選手には、パワフルさだけでなくシャープさも備わっているようだ。