調査会社ギャラップの調べによると、労働者の離職理由の大半が上司との人間関係が原因だという。全ての上司が、映画「プラダを着た悪魔」のメリル・ストリープのように無茶な要求をし、部下を蔑む人間というわけではないが、実際に上司とのあいだに何らかのトラブルをもつ人は少なくないようだ。
「部下に対し思いやりがなく、マネージメントスキルもない。そんな上司に対し、多くの人が失望していることは事実」とエンパワメント専門家のメアリー・シェーファー氏は言う。良い上司とは、本来であれば部下のやる気を起こさせ、将来のキャリアビジョンをアドバイスしてくれる不可欠な存在。しかし、あなたの上司が頼りにならないタイプだからといって、さじを投げてはいけない。そんな上司ともうまくやるコツをシーファー氏は伝授している。
①高パフォーマンス、低メンテナンス
高いパフォーマンスとは与えられた業務ミッションをうまくやり遂げるということ。低いメンテナンスとは、ばかげて聞こえるかもしれないが、軋轢を起こさずに物事を進めること。
②アイデアを売る
上司が自分のアイデアに真剣に取り合ってくれないと感じる若者は多い。自分の意見は一旦横に置いて、こう尋ねてみよう。「いいアイデアがあるんです。これについて、どう思いますか?この問題について気づいていましたか?」自身のアイデアを売ることで、プレゼンテーションする機会がじきに与えられるだろう。
③プランBを持つ
結局のところ、キャリアというものは自分のもの。上司に何ができるか考えるのではなく、その代わりに自分が何ができるかを考えることがキャリアアップへの一歩。そしてプランBを持つこと。「雇用主は業務を遂行する分の約束された給料を払う以外は何の責任も負っていないのだから」と、シェーファー氏は言う。
そのほかにも、上司のあいまいなフィードバックは具体的な基準を設けてもらったり、定期的なマンツーマンの打ち合わせを設定することも、上司と上手くやってくためには有効だという。