街頭演説再開、首相が判断

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共同通信
事件後、JR和歌山駅前で応援演説をする岸田首相。左は自民党の二階元幹事長=15日午後0時58分

 岸田文雄首相は15日、衆院和歌山1区と千葉5区補欠選挙の応援のため、計4カ所で街頭演説を予定していた。午前10時3分に羽田空港から関西空港に到着。最初の会場である和歌山市の雑賀崎漁港に着いて約8分後の午前11時25分ごろ、筒状のものが投げ込まれ爆発した。首相にけがはなかった。演説は中止したが、残り3カ所は首相判断で予定通り実施した。

 演説再開を決めたのは、午前11時48分に和歌山県警本部に避難した後だった。同行秘書官らと協議。警備強化や想定されるリスクなどの説明を踏まえて決定した。

 午後0時40分過ぎ、JR和歌山駅前で街宣車に乗り演説。隣に自民党の二階俊博元幹事長が立った。心配と迷惑をかけたと陳謝した上で「大切な選挙はやり通さないといけない」と呼びかけた。

 首相は秘書官らとの事前の打ち合わせで「どんな背景があるか分からないので、淡々と訴えることにする」と語った。暴力やテロといった強い言葉は用いなかった。

 午後3時13分に空路で帰京。羽田空港で原和也警察庁警備局長から報告を受けた。