ニューヨークシティマラソンで完走者に配られる記念メダルが、ネット通販サイト「イーベイ(eBay)」で販売されていることが分かり、違法転売ではないかとの疑いがかかっている。
マラソン大会を主催するニューヨーク・ロードランナー協会は、レース後に配布するメダルの転売は許可していない。今回のケースでは一度に17個のメダルが販売されていることもあり、販売者がどのようにメダルを入手したかの経緯が焦点となる。同サイトではメダル1枚が90〜100ドルで販売されており、「ニューヨークシティマラソン2015年大会の正規メダル」と説明文が加えられている。
この出品者であるユーザーは、10月にもニューヨークシティ・ハーフマラソンで配られたメダル4枚を1枚25ドルずつで販売していたことも分かっている。大会主催の代表者、クリス・ウィラー氏は「メダルは完走者への記念品であって、販売目的で作られたものではない」としており、「これらのメダルが盗まれたかどうかの可能性も含め、なぜ1人の手元にメダルが17枚もあるのか調査中」と述べている。「完走した者が所持してこそ価値のあるものだと思うのだが」と、ウィラー氏は憤りを隠せない。
マラソンコーチのジョナサン・ケーン氏によると、マラソン完走者が自分のメダルをネットオークションに出品することはよくある話だというが、「完走の記念であるメダルをネットで転売して、果たして興味を示す人がいるのだろうか」と述べている。