不明者確認へ飽和潜水準備

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共同通信

 沖縄県の宮古島付近で10人が搭乗した陸上自衛隊UH60JAヘリコプターが行方不明となった事故で、自衛隊は16日、深い海での作業を可能とする「飽和潜水」の特殊技術を活用した捜索活動を再開するため、準備を進めた。14日は機材の不具合、15日は天候不良などで中止となっていた。宮古島の西隣にある伊良部島北方の海底では、搭乗者の可能性がある複数人や機体の主要部分とみられる物体が見つかっており、ダイバーによる確認を目指す。

 政府関係者によると、現場は伊良部島の北約6キロで、水深が約100メートルある。飽和潜水の作業に当たるため、海上自衛隊の潜水艦救難艦「ちはや」が入っており、ダイバーを海中に送り込む方針だ。

 自衛隊は海上保安庁と発生当日の6日から不明ヘリの捜索を続けたが難航。13日になって、機体とみられる物体が見つかり、14日にかけて複数人も発見した。

 ヘリに搭乗していた10人は陸自第8師団の坂本雄一師団長(55)ら師団司令部幹部5人、ヘリを運航した師団傘下の第8飛行隊のパイロットと整備士2人ずつ、宮古警備隊の幹部1人。