マンハッタン区アッパーウエストサイドのアメリカ自然史博物館が計画している大規模な拡張工事に対し、地元住民らは隣接する公園の一部がなくなることを受け、公園の保持を求める反対運動を行っている。
3億2500万ドル(約390億円)の予算をかけて行われる同計画では、21万8000スクエアフィート(約2万平方メートル)の拡張部分に、科学研究や子ども向け教育活動のスペース、図書館などが新設される予定で、これに伴い隣接するセオドア・ルーズベルト公園の4分の1が増設部分として利用されるため同公園は縮小を余儀なくされる。
これに対し、「公園は近隣の家族連れにとって大切な憩いの場だ」として建設に反対する住民グループは署名運動を行っており、代表のシグ・ギスラーさんは「これまでに2380名分の署名を集めた」と話している。
一方、博物館側は「当初の計画よりも80%縮小しており、1エーカー(約4000平方メートル)ある公園の4分の1が敷地となるよう変更した。また新たな植樹やベンチも設置する」と住民の意向を配慮したことを説明している。
拡張工事は同館が開館150年を迎える2019年に計画されており、17年に工事を開始して20年のオープンを目指している。