熟練外国人の長期雇用に道

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共同通信
自民党本部で開かれた外国人労働者等特別委員会=24日午後

 政府は24日、熟練外国人労働者として永住や家族帯同が認められる在留資格「特定技能2号」の受け入れ対象を大幅に拡大し、2分野から11分野とする方針を自民党側に示した。現在の対象は建設と造船・舶用工業だけだが、農業や漁業、宿泊など9分野を追加。与党で検討し、了承されれば政府は6月の閣議決定を目指す。人手不足が進む中、労働力確保に向け経済界が対象拡大を要望していた。

 長期・安定的な雇用へ道筋を付けるものとなる。政府の有識者会議が議論する技能実習・特定技能の見直しと併せ、外国人材の受け入れは大きな変革を迎える。

 特定技能制度は、即戦力の外国人労働者を受け入れる制度として2019年に開始。12分野を対象に最長5年働ける1号と、熟練技能を要する業務に就く2号があり、いずれも試験などで技能水準を確認する。2号は配偶者と子どもの帯同が認められ、2号で5年以上働き、在留が継続10年以上となるなど、条件を満たせば永住もできる。

 追加方針の9分野は、現在1号のみ受け入れが認められている。