ニューヨーク市で1日から、チェーン展開する飲食店での塩分量の表示が開始された。
市保健衛生局(DOH)によると、全米で15店舗以上を展開するレストランチェーンは、推奨される1日の塩分摂取制限である2300ミリグラムを超える料理には、注意を喚起するアイコンと警告文を表示することが義務付けられる。またファストフード店などでは、客が注文するエリアに警告文を表示することも義務付けられ、番号で注文するコンボメニューなどもこの対象となる。
アイコンは、三角形の中に塩の容器がデザインされたもので、警告文は「この商品には、一日の推奨制限を超える量の塩分が含まれている。塩分の摂り過ぎは血圧を上昇させ、心臓疾患や脳卒中の危険性を高める」と記されている。
DOHによると、市の成人の塩分平均摂取量は、推奨される制限量を40%も上回っているという。DOHのメアリー・バセット局長は、「われわれが摂取する塩分のほとんどは、食べる前に振りかける塩からではなく、購入した時点で既に含まれている。そのため塩分警告が必要である」と述べた。
同規定はことし9月、DOHにより満場一致で可決されたもので、全米初の試みとなる。同規定には90日間の猶予期間が設けられているため、塩分表示をしていない対象の飲食店でも、その期間中は罰金が免除される。