大手デパートメントストア、メイシーズの買い物客が先月、万引きの疑いで拘束されたうえ罰金を払うよう強要されたことが、マイノリティの顧客への不当な扱いだとして、同様の被害を訴える客に呼びかけ集団訴訟を起こした。
ブロンクス最高裁判所に提出された訴状によると、シンシア・キャロリーナ・レイエス・オレラナさん(29)は昨年夏、メイシーズのヘラルドスクエア店で、購入するつもりのシャツ2着を持ち、別の階の商品を見るためエスカレーターに乗った。しかし別の階に着くと警備員に捉えられて部屋に監禁され、そこで3時間にわたり拘束されたうえ、万引きを認め書類に署名して罰金100ドルを払うよう命じられたという。
また警察へ引き渡された後、告訴は1カ月後に退けられたものの「メイシーズはその後も弁護士事務所を通し、民事請求の解決金としてさらに199.80ドルを支払うよう命じる文書を送ってきて嫌がらせを続けた」とオレラナさんは訴えている。
メイシーズに対しては以前から同様の訴えが相次ぎ、昨年ニューヨーク州のエリック・シュナイダーマン司法長官が調査を行い、8月に「万引き犯の扱いについて社内方針を改革する」との合意に達していた。しかし、この合意の直後にオレラナさんの件が発生しており、担当の弁護士は「罰金や制裁金でマイノリティの客を食い物にするやり方を止めさせるため訴訟に踏み切った」と説明している。