NY市、「読み」のカリキュラム変更へ 読む能力の後退が深刻化

 

 

NY市、「読み」のカリキュラム変更へ

読む能力の後退が深刻化

 

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ニューヨーク市のデビッド・バンクス教育局長は8日、今年9月から公立校の「読む能力(reading)」のカリキュラムを変更すると発表した。9日、ニューヨーク・タイムズが報じた。

市内では、3〜8年生の半数が読む能力に欠けるとして危機感が深まっている。3年生までに読む能力が劣ると、高校中退や犯罪、貧困につながるとされている。バンクス氏は過去20年間の教育方法に「基本的な欠陥があった」と指摘。「大掛かりな巻き返しを図る」と続けた。

具体的には校長らに「(知識を構築する)ウィット&ウィズダム」「(幅広いフォニックスの教材を使う)エクスペディショナリー・ラーニング」「(読解力を養う)イントゥー・リーデング」の3つから1つを選択するように指示する。こうしたカリキュラムは「フォニックス」を主体とするものなど、いずれも科学的根拠に基づく教育方法だ。これまでのように、絵を使って内容を推測するといった解読方法は教えない。32校区の半数は今年9月から変更。残りは2024年度から実施する。

このカリキュラム変更は教員組合の合意を得ている。教員に対するトレーニングは今週から開始する。しかし、トレーニングが十分なされるか懸念の声もある。すでに遅れている高学年生をどう補強するかといった問題も残る。コミュニティーの実態を無視した画一的なアプローチを疑問視する校長もいる。

 

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