NY市、越境移民の急増で危機 セントラルパークにテント村も

 

 

NY市、越境移民の急増で危機

セントラルパークにテント村も

 

アメリカとメキシコの国境(左がアメリカ、右がメキシコ)=2007年

 

不法移民を即時に送還できる新型コロナウィルス禍の特別措置「タイトル42」が11日に失効する。

バイデン政権は亡命を求める越境者が倍増するとして南西部国境の警備を増強。ニューヨーク市にも大きな影響を及ぼしており、ホークル・ニューヨーク州知事は「緊急事態宣言」を発動し、行政側の混乱を防ぐ。

保守住民が多いテキサス州は、リベラルな州であるニューヨークを混乱させるため、不法移民をバスで送り込んでいる。現在でも1日に200〜300人到着しているが、これが1000人以上になるとして関係者は危機感を募らせている。

非営利団体「リーガル・エイド・ソサエティー(LAS)」のジョッシュ・ゴールドフェイン弁護士は「1日200人でなんとか対応できている。これが1日1500人になったら、名前の把握さえ難しいのでは」と語る。

ニューヨーク市は、市内のホテル120軒を越境者用緊急シェルターとして借り上げている。しかし、夏の観光シーズンが迫る中、これ以上のスペース確保は難しい。そこでアップステートのロックランド郡、オレンジ郡のホテル利用を開始。旧警察学校の体育館にも簡易ベッドを並べた。セントラルパークに「テント村」を開設することも検討中だ。

アダムズ市長は連邦政府や州の支援や調整が欠如していると再三批判。市移民局のマニュエル・カストロ局長も「これ以上待てない。入国管理を強化し、亡命希望者を全米に分散させるべきだ」と訴えている。(10日、ゴッサミスト)

 

セントラルパークにも仮設テント設置が検討されている


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