ニューヨーク市発行の身分証明証「IDNYC」が発行開始から1年を迎えるにあたり、ビル・デ・ブラシオ市長は14日、特典が受けられる施設がさらに拡大することを発表した。
新たに加わったのはグッゲンハイム美術館やニューヨーク近代美術館(MoMA)、メトロポリタンオペラなど7施設で、年間会員費が1年間無料となる特典が受けられる施設の数が来年から33に増加する。市長によると、現在までに67万人がこの特典を利用し、各施設で会員の申し込みをしたという。
このようにたくさんの特典が受けられるIDNYCカードだが、一方で、運転免許証やパスポートとまったく同じ扱いとなるわけではないため注意が必要だ。
IDNYCのウェブサイトでは、このカードは銀行や公的機関などで使う身分証明証としては有効ではあるものの、酒類とタバコの購入の際の身分証明証としては使用できないと説明している。このため市内のバーなどでは、IDNYCを提示しても入店を断られる事例が報告されている。
IDNYCは無料で取得できるカードで、14歳以上であれば誰でも申請可能。申請時にはパスポートやソーシャルセキュリティカードなどの身分証明書と、ニューヨーク市在住であることを証明する電気代の請求書などを合わせて提示する必要がある。