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共同通信
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ウクライナのコルスンスキー駐日大使は12日、東京都内で共同通信の単独インタビューに応じた。19日からの先進7カ国首脳会議(G7広島サミット)で、ロシアによる核の脅迫や原発占拠を巡って議論を深め、強い非難声明が出されることに期待を表明した。ウクライナを念頭に、日本で検討が始まった殺傷性武器の輸出解禁問題では、迎撃兵器の供与を「大いに歓迎する」とした。
大使はサミットに対し「核の安全」を巡る協議をまず期待したいと指摘。ロシアによる核兵器使用の示唆や欧州最大のザポロジエ原発の占拠、原発周辺での軍事行動を巡るウクライナの危機感について、原爆投下と東京電力福島第1原発事故を経験した日本が「どの国よりもよく分かっている」とし、議長を務める岸田文雄首相の手腕に期待を寄せた。
G7諸国などの制裁で凍結されたロシア資産をウクライナの戦後復興に活用する案に関しては「神学的議論でなく、現実的な決定を」と訴え、具体的な結論を出すよう呼びかけた。(共同)