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共同通信
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【ワシントン共同】先進7カ国が19~21日に開く首脳会議(G7広島サミット)の経済安全保障を巡る議論で、中国を念頭に、貿易をはじめ経済分野での威圧行為を容認しない姿勢を打ち出すことが13日分かった。首脳声明とは別に、経済安保に特化した付属文書を作成する方向で調整している。複数のG7関係者が明らかにした。
政治的に対立する国との輸出入を制限する政策などを非難する内容。緊張が高まる台湾海峡情勢を背景に日本政府が、毅然とした対抗措置を表明するのを主導したとみられる。昨年ドイツで開催したG7サミットでも経済的な威圧を含む脅威への警戒強化で一致したが、今回、経済安保に関する付属文書まで作成することになれば異例だ。
21日の最終日に発表する首脳声明や付属文書で「G7は経済的な強制措置へ対抗し、サプライチェーン(供給網)の強靱化や、公平な競争の実現を目指す」と明記する方向。
具体的には半導体や重要鉱物、農産品で中国やロシアへの依存を脱却する枠組みを強化する。