ボート事故訴訟で和解

Published by
共同通信

 福島県の猪苗代湖で2020年に起きたプレジャーボート事故で、男児ら3人を死傷させたとして、業務上過失致死傷罪に問われた佐藤剛被告(45)=一審有罪、控訴=が、事故を巡る記事で名誉を傷つけられたとして、記事を配信した共同通信社と、掲載した福島民報社に計3300万円の損害賠償などを求めた訴訟は16日、福島地裁(小川理佳裁判長)で和解した。

 共同通信社は、逮捕翌日の2021年9月15日、被告の船の同乗者が航行中に撮影した動画に「やばい」と慌てる関係者の声や、船がそのまま去る様子が記録され、被告が「口止めしていた」などと報じた。

 しかし、これまで動画の存在や口止めの事実は確認されていない。共同通信社は、確認取材が不十分だったと認め、佐藤被告の社会的評価を低下させたことを謝罪し、解決金を支払う。

 同社は、おわびのコメントを配信した。

 共同通信社のコメント 記事は、共同通信が複数の関係者を取材し配信しましたが、確認取材が不十分で、現時点で事実と確認できない内容の記事により、佐藤被告の社会的評価を低下させたことをおわびします。原因を調査し、再発防止に努めます。