ニュージャージー州上院議会では7日、クリス・クリスティ知事がアトランティックシティ救済法案を可決させた。
このほど可決された法案は、2015年1月に州議会に提出された5法案のうち、同年11月に一度は知事が否認した3法案。最も重要視されている1つ目の法案は、既存する8軒のカジノに対し、2015年度分の税金を納める代わりに共同で1億2000万ドル(約140億円)を支払うように定めるもの。2つ目の法案では、市は州の地域財務委員会に財務計画を提出し承認を受けてから予算を受けるよう、知事の指示によって変更となった。当初の法案では、マーケティングを担当していた非営利団体アトランティックシティ・アライアンスの閉鎖により、同機関に配分されていた3000万ドル(約35億円)の予算を15年度に市に配分することが提案されていた。また、これまでカジノ再投資開発局に配分されていたカジノ投資代替税からの歳入を、地方の債務未払金の支払いに充てるために市に回すよう定める法案が3つ目となる。
専門家からは、これらの法案は市の財政を安定させるには充分でない、との声が上がっている。
かつては米ネバダ州ラスベガスに並ぶカジノで有名なリゾート地として栄えたアトランティックシティも、過去2年間に4軒のカジノが閉鎖し、1万人の雇用が失われている。