世界3大サーカスのひとつ「リングリング・ブラザーズ・アンド・バーナム・アンド・ベイリー・サーカス」の親会社は、かねてより動物愛護団体などから厳しい批判にさらされ、2018年までに廃止すると昨年3月に発表していたアフリカゾウの曲芸を予定より早め、ことしの5月に終了すると発表した。
ゾウの曲芸は人気があるが、同社よると、各自治体での規制強化により、アフリカゾウを巡業ツアーに連れて行くのが難しくなったため、今回の決断に至ったという。同社のステファン・ペイン広報担当は「動物愛護団体からの批判に影響されたのではない」と話しており、同サーカスで所属している13頭のアフリカゾウは、フロリダ州にある保護施設で飼育される。
アフリカゾウは世界中に約4万頭しかいない絶滅危惧種に指定されており、米国で飼育されている250頭のうち、26頭は同サーカスの施設で生まれている。同サーカスは、今後はフロリダ州にある広大な施設でアフリカゾウの保護に務めるほか、ゾウから採取した血液サンプルを使って小児がんの研究を進めていると主張しているが、動物擁護団体は「施設でゾウたちが適切な扱いを受られるのか、疑わしい」としている。
なお、トラやライオンなど、ゾウ以外の動物は、引き続きサーカスにのステージに登場する。