韓国保守、支援団体を攻撃

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共同通信

 【ソウル共同】韓国の保守系メディアや与党が、元徴用工訴訟の原告支援団体への攻撃を強めている。団体が原告の遺族に対して賠償金の一部を差し出すよう求めたとして「被害者を金もうけに利用している」と主張。団体は、公益のためであり原告と同意していたと反論し、リベラル系メディアは「保守陣営が市民団体をおとしめている」と訴えている。

 最大手の保守系紙、朝鮮日報は23、24日、元朝鮮女子勤労挺身隊員らの支援団体「日帝強制動員市民の会」が原告側に賠償金の20%を支払うよう最近求めたことを1面で大々的に報道。24日の社説は団体に関して「被害者を助けるようにして、利益を得ている」とし、元徴用工問題で妥協策を受け入れず「歴史問題の解決を妨害してきた」と非難した。与党「国民の力」の金起☆(火ヘンに玄)代表は「みかじめ料をせびる暴力団と何が違うのか」と主張した。

 団体は、支払い要求について「原告が多くの市民、人権活動家の助けで受領した金額の一部は、公益のために寄付するのが望ましい」と正当性を強調している。リベラル紙、ハンギョレは27日の社説で、尹錫悦政権が発表した賠償金の肩代わり策に団体が強く反発しているため、保守陣営が団体を攻撃しているのではないかと疑念を示した。