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共同通信
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【北京共同】中国共産党・政府が民主化運動を武力弾圧した1989年の天安門事件から4日で34年となった。3月に新政府を発足させた3期目の習近平指導部は強権統治を継続、武力弾圧を正当化し、事件の評価を見直す姿勢は全く見せない。治安当局は厳戒態勢で市民の追悼行為を抑え込もうとしている。
高齢化が進む遺族は政府に「ざんげ」を要求し、当局の抑圧を受け続けながらも謝罪や真相解明を待ち望んでいる。事件で夫=当時(42)=を殺され、遺族の会「天安門の母」代表を務める尤維潔さん(69)は共同通信の取材に「事件を『反革命暴動の鎮圧』とする当局の主張を、われわれは遺族として受け入れられない」と批判。政府に「事件を直視する」よう呼びかけた。
同会創設者の一人、張先玲さん(85)の自宅前では3日、当局者が見張りに付き、訪問者を監視した。同会は5月下旬、声明を出し「政府が虐殺について犠牲者家族に謝罪し、人民にざんげする」よう求めていた。