ニューヨーク州のエリック・シュナイダーマン司法長官は1月28日、「なぜニューヨーカーはチケットが入手できないのか?」と題するレポートを発表し、コンサートやスポーツの試合、イベントなどのチケットを売買する業者の活動を3年にわたって調査した結果を明らかにした。
同レポートでは、機械によるチケットの大量購入を可能にする「自動購入コンピュータープログラム」について最も詳しく説明している。これを使えば、チケットマスターなどチケット販売会社のセキュリティーシステムを回避することができ、再販を目的とした業者が一度に大量のチケットを購入できるという。同プログラムの使用は州法で禁止されているが、多くの業者がこれを使用し、大量に購入したチケットを再販しているのが現状だ。
またコンサートのチケットについては、一般の人がチケットを入手しづらくなっている要因に「ホールド」と呼ばれる慣習があることを指摘している。違法ではないものの、主催者が関係者やスポンサー用にチケットの一部を抑えたり、特定のクレジットカード保有者やファンクラブだけにチケットが前売りされており、最大で全販売チケット数の約70%がホールドされた例があると指摘している。
シュナイダーマン氏は同レポートについて、「違法な取引は厳しく取り締まり、誰もがチケットを入手できるように努める」としている。